🌿お悩み相談会を開催しました|リカバリーセンターかなで
リカバリーセンターかなででは、「お互いの悩みを認め合い、共感し合える関係づくり」を目的に、お悩み相談会を実施しました。
この取り組みは、メンバーたちが安心して話し、受け止めてもらえる場をつくることを大切にした、かなで独自のリカバリー支援型レクリエーションです。
今回で2回目の取り組みとなりました。
🎯実施のねらい
今回の相談会には、次の3つのねらいがありました。
1️⃣ 自己理解の促進
自分の悩みを言葉にし、気持ちを整理することで自己理解を深める。
2️⃣ 相互理解と共感の育成
他者の話を聴くことで「自分だけじゃない」と感じ、安心感や共感を得る。
3️⃣ ピアサポートの実践
アドバイスではなく「自分ならこうする」と経験を共有し、対等な関係の中で支え合う。
安心して話せるように、始める前に2つのルールを設けました。
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相手を否定しないこと
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アドバイスはしないこと(「自分ならこうする」と意見として伝える)
このルールのもとで、互いを尊重しながら話せる空気が自然と生まれました。
💬出てきたお悩みと意見
**「休日になにもせず寝て過ごしてしまう」**という悩みには、
「自分もそうだよ」「それもいいんだよ」「体からの休んでのサインかもしれない」と、あたたかく肯定的な意見が集まりました。
“怠け”ではなく「休息も大切なセルフケア」と捉える視点が印象的でした。
また、**「相手の行動で悲しい気持ちになったことを伝えられず、今ももやもやしている」**というお悩みには、
「その場では言わないほうがいい、感情を整理してからのほうがいいかなと思う」 「嫌な思いをしてほしくて伝えるわけじゃないんだ、と前置きをしてから伝える」
など、相手を尊重した姿勢をもとにした意見が多く出ました。
感情を整理しながら関係を保つ“対人スキルの工夫”が自然に共有されていました。
🌼ふりかえりと成果
どのお悩みにも、参加者全員が真剣に耳を傾け、共感の言葉をかける姿が印象的でした。
終わったあとは「自分の悩みをわかってもらえてうれしかった」「ぜひシリーズ化してほしい」といった声が多く聞かれました。
この活動を通して、普段はあまり関わりがないように見えるメンバー同士にも、**“支え合いのつながり”**が確実に育っていると感じました。
「この人たちだからこそ話せる」「わかってもらえる」と感じられる関係性が生まれ、
単なるレクリエーションではなく、**ピアサポート(=同じ経験をもつ仲間同士が、対等な立場で支え合う関わり)**の実践の場にもなっています。
支援員が主導するのではなく、仲間同士が経験を共有し、「自分だけじゃない」と感じることで回復への力を取り戻していく――
まさに今回のお悩み相談会は、その本質を体現した時間だったと思います。
🌱今後に向けて
今後もかなでは、**「話す」「聴く」「共感する」**を大切にした交流の場を継続していきます。
一人ひとりの経験が誰かの支えになるような、かなでらしい福祉の場づくりを、これからも丁寧に育てていきたいと思います。